藤君とアルペジオ


藤君は藤君だった。
BUMPはBUMPだった。


藤君の「ありがとう」はアルペジオみたいに優しく響いて届いた。


あの4人は共有ということばをまるごと包んでしまう大きさを持っていて、


魔法を解いてしまう、汚い瞬間さえも優しく包んで届けてくれた。


向かい合って楽器をかき鳴らすとき、
空に光のたまが集まってきらきら光った。

ありがとう。ありがとう

魔法のじゅうたん


ずっと行きたかったお店に予約をした。
ずっと、ずっと会いたかった、
だいすきな志紀ちゃんを誘うた。


目黒川の満開の桜をずっと歩いた。
大勢の人が不向きとて、

桜にと集まる大勢の人がなんだか愛しく思える、
そんな散歩。そんな女の子。


女の子の夢のようなピクルス、

はじめてのチークみたいなムース

ガラスの靴を履いた私たちのアイスクリーム、

魔法のじゅうたんに乗って世界を旅した気持ち。


大切に大切に過ごすのだ、かけがえのない日。

ホットケーキとパンケーキ


ずっとなんだかパンケーキが食べたくって、
お父さんの単身赴任のおうち、あるものでいいかげんに任せて、パンケーキを焼いた
ヨーグルトもいれてそしたらすごく美味しくって、魔女の宅急便を思い出しながら、ソフィと一緒に夢中で食べた。
私の大切な相棒、もう8歳だなんて。



言ってはいけないことばを言いたくなる瞬間がある。


人それぞれの傷の負い方、喜び方、日々の過ごし方、その中の比重、いろいろ。それぞれだってわかってる。
それでも、そんなにも人のことを思えないなんて、いっぱいいっぱいなことって何かしらみんな抱えている

いつだったか。
大好きな歌い手のねえやんが
見た目には、とてもショッキングな
文を記していたけれど、

誰彼やの心にあるんだ、
流れのなか自然にどこかで有り得ることなんだって安心をした
涙が出てた


ホットケーキやパンケーキを食べる安心に似てる

イェンライシェン、夜来春


干しっぱなしの洗濯物がオリオン座の下で揺れてる。
今晩も月が出ていない


月が顔を出さない夜はひとりぼっちの台所みたい。
すこし、さみしいよ、


ああ、風の強い夜が多くなった、な。
だいすきよ
いろんな夜を想い出してまた好きになる
これもシナプスなのだろうか、


空を飛んだ記憶を風が呼ぶ、魔法のように想い出す

霧ごしに

朝もこのくらいの寒さなら上着はいらないよ。
へっちゃらさ、私寒いの好きだもの。

首回りすうすう風が抜けてく。
それだってへいちゃらさ。
なんだかさ、久しぶりにすっきりした首もとのせいかな、

背が伸びたような気分だよ



だいすきなことや人を想う日が多くなる、寄り添って支えたい人、ずっとつづけていきたいこと。


汗をかいて笑う、なお駆けてく
なんてことだろう、なんて人だろう

ポンヌフの上で


明日は自分が自分らしくなるため。
とっておきの場所へ歩いていく新しい日。


毎日を積み重ねて、年を重ねるたんび
私は私らしいのだと胸を張るような人でありたい。

凛としている人が好き。


おばあちゃんになったとき、
私は胸を張りたい。
愛する人たちに寄り添える人でありたい。



あなたと私を結ぶ、おいしい世界


その橋の上、大切な人が笑う。

嬉しくなる。
だいすき。と満ちていく

フォークを置いた後の

幸福な余韻をもったお皿みたいに

豆々、カリー

台所を片付けていたら、たくさんの豆が見つかって、
そうしたら久しぶり、豆カレーが食べたくなりました。
(実家は基本的に、ポークかビーフカレー。)


小田原に居たころ、
作るカレーはいつも決まって豆カレー。
お父さんに

「今日も豆なの?」とよく言われたような気がする。


専門のときは、水筒の下にごはんを詰めて、
その上から豆カレーを入れてお弁当にもしていた


にんにく、ジンジャーのアッシェ、玉ねぎとセロリも。
挽肉は塩と胡椒、あと今回はお母さんの大好きなマジョラムを使った。
この時にカレー粉も入れる。練る。下味。


野菜を炒めたら、挽肉を入れてさらに炒める。
今日はワインでもなく、余っていたシードルを使ってみた。
リンゴジュースやすりおろしリンゴは好きではないけど、
シードルならいいかもしれない。

トマトとお水を加えて煮る。


豆々のみなさんははじめから煮込んでしまうと
柔らかになりすぎてしまうから、
仕上げる前に、きのこと、
それと大きめに切ったセロリも一緒に炒めて、
それから加えよう。


豆ってすきだな、ほんとうに。